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28日なので282を書こうと思ったら違う282、仁王柳仁王になった。
しかも着地点がずれた感じがする。 柳仁王でも仁王柳でもどっちもいいね! 柳赤もいいなー。 立海っておいしい。 タイトル思いつきません。 コート上の詐欺師と呼ばれる仁王雅治。 集めたデータが俺に示す。 俺は仁王に好意を持っている。 それは恋と言える種類のものだ。 いつからとか何故とかそんな事は不明だし、どうでもいい。 気になるのだ、理屈抜きに。 別に彼女と別れさせるとか自分のものにしたいとか、そんな事は思わないがこの気持ちを抱きつづける事は許してもらいたい。 その仁王は今、目の前のコートで柳生からのレーザービームを2本に1本の割合で返している。 ふむ、柳生はあれが全力ではないだろうが仁王に返される様ではこのままでいる訳にもいくまい。柳生のことだ次の手も考えているだろうが。 仁王は今日は機嫌がいい様だな。柳生相手に調子がいいからと言う訳でもなさそうだが。 気が付けば、仁王に関するデータが増えていた。 満遍なく個人のデータを取っているつもりでもやはり気になる人物はそれだけよく見ているし、噂話にも敏感になると言うことだろう。 あれが好き、これは嫌い、教室でのこと、休みの日のこと、耳に入るそんな些細なことまで書き留めている。その情報源はクラスの女子だったりする。別に聞こうと思ってるのではない。聞こえよがしに喋る方がどうかと思うのだが、ああ言う手合いは聞いて欲しくて大声で話すのだろう。 女子に人気を誇るテニス部の中でも仁王の人気は絶大で常に誰かが告白し玉砕しただの噂が絶えない。その前に仁王には決まった相手がいるのに何故告白などするのだ。略奪などそうそう出来るものではないと言うのに。告白されるまで存在すら知らなかった者がどうして割り込める。 恋も頭脳戦のうち。何重にも手を打ち作戦を練って外堀を埋める。その駆け引きが醍醐味だろう。しかしそれは男女の話。自分の想いは同性の仁王に対してなのだ。女子と同じ様に考える訳にはいかない。 そしてこの想いは仁王に知られる訳にもいかない。 秘めた恋。 成就などしない恋。 それでいいと思える自分自身に自嘲の笑みが漏れる。 柳生との打ち合いを終えて仁王がベンチに戻ってきた。 「のう参謀」 「何だ、仁王」 名を呼ぶことすら愛おしい。 「相変わらず開いてるんだか閉じてるんだかわからん目じゃの」 そんな言葉でさえ仁王の言葉ならば甘い旋律にもなる。これが赤也あたりの言葉なら弦一郎にでも鉄拳制裁をさせるように仕向けるところだ。 「そんな事を言いに来たのか?」 「いいや、俺のデータ最新版じゃ」 仁王のデータ、それも最新版だと? 「ほう、それは興味深いな。機嫌のよさはそれか?」 「こわいね、うちの参謀は。お見通しじゃ」 タオルで汗を拭き、ベンチに座り俺を見上げる仁王。 「理由まではわからんがな」 俺は立ったまま仁王を見下ろしながら会話を続けた。 「振られたんじゃ。今フリー」 振られたと言う割に何の未練もない様なさっぱりとした表情で告げる。 「お前を振る女もいるのか」 仁王が振ることはあっても振られるとは。しかも、フリー。女を切らさない仁王が。 「私を見てないって言われたんじゃ」 「何だ、浮気か? お前がバレるようなミスをするとは思えんが」 「バレバレな態度で愛想つかされて振れられる方が後味スッキリじゃろ? 未練残されたら困るけん」 つまりはわざとなのか。とすれば。 「それは次の標的を見つけたからか?」 「そうじゃ。最近気になる熱い視線があるからの」 立ち上がりその大きな瞳に俺の姿を映しこみニヤリと笑う。 気付いているのか? 仕掛けられ、外堀を埋められてるのは俺の方かもしれない。 詐欺師を欺くにはこれまで以上の作戦と布石。 告白はしない。 告白はさせるものだ。 想う以上に想われたい。 この詐欺師がいつも俺のことを考えるように。 だから恋の駆け引きはおもしろい。 希蝶 PR COMMENT COMMENT FORM
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