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ひとり壁打ちブログ。
今日は女の子な連載なので、苦手な人は見ちゃダメですよー。 女の子1 「おはよう、早いな」 部室の前で出会った精市に声をかけた。 土曜のテニス部の自主練。 いつもなら開始時間に現れる精市なのだが。 「あ、蓮二。おはよ」 ふわふわと微笑む精市は普段より機嫌よくみえる。 ……? 何かがおかしい。 精市の雰囲気が昨日とは違うように感じる。 何だ、この違和感は。 「ウフフ…」 こんな笑いを浮かべてる時の精市は、何かよからぬ事を企んでいる確率100%。 「今度は何を考えてるんだ?」 聞いても聞かなくても巻き込まれる確立も100%。 ならば情報収集をした方が対処の方法もある。 「ああ、いいもの貰ったんだよ」 「いいもの?」 まぁ、精市にとっていいものとは周りにとって迷惑なもの。 「うん、青学の乾にね」 貞治まで絡んでるのか。これはまた一体何に巻き込まれるのか。 「貞治に?」 「そう。……知りたい?」 見上げてくる精市の視線で気付いた。 「精市、お前、背が」 縮んでいる、昨日より確実に。 クスクスと笑って精市は俺を見上げた。 「やっと気付いたのか?」 「どうしたのだ? 貞治に貰ったものが原因か」 「当たり~」 機嫌よくドアを開け室内へ入り、続く俺に振り返り早く入れと促す。 しかしなぜ貞治は背を縮める薬など作ったのだ。 背など縮ませても何の得にもならんと思うが……。 「それだけじゃないよ」 いつもよりやわらかい微笑みを浮かべながら俺越しにパタンとドアを閉め俺を見上げる。 「それだけじゃない?」 首をかしげる俺の手を取り精市は自分の胸へ押し付けた。 「!」 ふにゃりと手のひらに広がる柔らかい感触。 「もうちょっとおっきい方がよかったんだけどな~」 でも感度はいいし、形もいいし。などと俺に聞かせる精市の声は遠く。 「びっくりした? 下もないんだ。完璧な女の子」 見てみる? といつものようにバサバサと制服を脱ぎ落としていく。 「ちょっと待て! 精市!」 止めて聞くような奴ではない。 「じゃーん」 目の前に現れた肢体は疑うまでもなく女性のものだった。 おまけに、 「可愛いだろ? このブラ」 女性用の下着を付け満面の笑みでくるりと俺の前で回って見せる。 ……確かに、可愛い。 しかし、俺としては見えるか見えないかのギリギリがいいのだが。 「早くジャージを着ろ、誰か来ても知らんぞ」 「蓮二ってさ、……むっつり」 「むっつり…」 「だって今『ギリギリがいい』とか思っただろ?」 まったく、これだから精市には勝てない。 何もかも見透かされている。 「でさ、蓮二はみんなが女の子になったところ見てみたくない?」 見てみたくない? は見たいだろ? 見たいよね? 見るよね、もちろん。と変化する決定事項だ。 精市の意思は絶対命令。逆らう事などできないのだ。 「それが今回の企みか?」 だってーとくちびるを尖らす様はその辺の女子よりも可愛い。 「真田が女の子になったらどんなのか気になってさー」 標的はまた弦一郎なんだな。 精市は日ごろから弦一郎をからかって遊んでいる。 まぁ弦一郎も分かっていてからかわれてる節もあるようだが。 「それで貞治に製薬を依頼したのか?」 「んー? もう持ってたんだよね、乾。忍足と共同で作ってた」 「忍足?」 「忍足は跡部を女の子にしたいんだってさ。乾は不二の命令で」 忍足の変態さは今に始まったことではないが。 不二に…、貞治、お前も苦労してるんだな。 「ところで聞くが、俺にバラしていいのか? 皆に一服盛る気だったのだろう?」 精一はポロシャツを着ず、ジャージの上着だけに腕を通しながら、 「蓮二は想像つくんだよね、俺と同じであんま変わんない。協力者も必要だし」 ニッコリと微笑む。 誰が見ても好意しか寄せないであろうその微笑。 天使の微笑を浮かべる悪魔だな。 ちょっと待て、協力者だと? 面倒事は俺に押し付ける気か。 それに、と続けた言葉。 「蓮二、この身体とヤッてみたいだろ?」 ショジョだよ、と耳元で囁く精市。 「蓮二好きでしょ、処女」 俺の瞳を見つめ首筋に腕をまわし、くちびるを寄せてくる。 吐息が肌に触れ、あと数センチのところ。 「何じゃ、おもしろそうな話しちょるの」 仁王…。 「精市、俺を女にするなんぞ悪趣味もいいところだぞ」 弦一郎まで。 「なんだ、二人ともいたのか」 バレちゃったと舌を出しながら、俺の首から腕をほどき、二人の邪魔者に見て見てとその身体を晒している。 「ホンマに女なんじゃのう」 仁王の視線が遠慮なく精市の肢体に絡む。 「顔は変わっとらんな」 弦一郎は照れているのだろう、首より下には視線を向けていない。 「身体は一回り、二回りか? 背も小っさくなって華奢になったのう」 その細いウエストに手を掛け抱き寄せる仁王。 「フフ、こんないい女なかなかいないだろ?」 「そうじゃな」 仁王が当然と言うように精市に手を出している。 「ところで幸よ、その薬まだあるんじゃろ?」 精市の白い首筋にキスをしながら仁王が囁いた。 「寄越しんしゃい」 精市も満更でもない様子で仁王のキスを受けている。 「柳生に使うのか?」 「なかなかの別嬪さんになると思わんか?」 「そうだね、でも仁王も凄い美人になると思うよ」 クスリと笑って精市は仁王の腕からスルリと抜け出し、鞄の中から小さな包みを取り出した。 「乾が言うには無味無臭、効果の持続時間は変化して24時間ぐらいって事だから」 「了解ナリ、そのうち借りは返すぜよ」 仁王が名残惜しそうに精市の身体に手を伸ばした。 「お礼なんていいよ」 何、この精市からそんな殊勝な言葉とは。 「仁王が女の子になったら俺にも抱かせてくれたらそれで」 天使の微笑で悪魔が囁いた。 「……プリ」 宙に浮いた仁王の腕は精市に触れる事無くパタリと落ちた。 続く 希蝶 PR COMMENT COMMENT FORM
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